2007年09月12日

スケールの話をちょこっと

今日はデイミニッシュのスケールの話を少しだけいたします

最初は T#dim7 を題材にします
ディミニッシュはこれだけではありませんが 先ずはこのディミニッシュを理解して下さい ディミニッシュの中でも もっとも理解しやすい内容です(それでも簡単ではありませんが)

音源です



PDFファイルです

dk02-01.pdf

dk02-01.JPG


それでは 順をおって解説します


@普通のコード進行です ジャズではもっとも一般的なT-Y-U-Xです

AY7のA7に♭9のテンションを加えルート(根音)をオミット(除く)し 結果的にC#dim7というコードになっています
 A7≒C#dim7 は前回説明済みです

@とAは基本的なサウンドは同じですが 響きやニュアンスが若干変化しています だけど 書いている僕自身は ほとんどその違いを感じません コピーした場合など どちらのコード表記をしようかと悩みますが どちらも一緒なので 悩む僕が馬鹿です 同じものです

B @の進行における普通のスケールです
 スケールを考える場合 ひとまずはこれを覚えて下さい

元となるスケール(この場合はCのメジャースケール)を基本において コードトーンに合わせてターゲットとなる音を変化させる

言葉にすると こういう事です

C#dim7 という表記でも 元になるスケールはCのメジャースケールなんです(これを知らない方が 驚くほど多い)
C#dim7の構成音は C# E G B♭ です
Cのメジャースケールに含まれない音は C# と B♭です
この部分だけを変化させます

スケールを聴いて戴ければ判るように 大変スムーズで だけど少し転調感がある素敵なスケールが出てきます

昔の音楽ならば これだけで十分だったのですが 中にはこれでは飽き足らないと言う方もいらっしゃって
もちょっと何とかならんか?と考える欲張りな方がいらっしゃるんですねこれが

話は大きくなりますが この「もちょっと何とかならんか?」と言うのは 人類の歴史を通じて大切なことで 今日の人類の繁栄(滅亡一歩手前だとも言えますが)の原動力になったコンセプトなんですね

音楽(ジャズに限らず)の世界も 似たような状況で 大変な盛況ではありますが 危機を孕んでいる感も否めません
まあ それは置いておいて


Cは Bの自然な感じでは物足らずココにコンディミを当てはめましょうと そう考えてスケールを大きく変化させています
DとFの音を半音上げるという 斬新的な手法(暴挙?)です
聴かれれば判るように サウンドが大きく変化します これは僕でも判るくらいに大きく変化しています

この部分の解説は 後で詳しく致しますが 先を急ぎましょう

Dは Bで説明したディミニッシュのスケールは実はインチキがありまして 本来のスケールはこのDになります
ところがこのスケール 少々不具合がありまして 最後のB♭からC#に向かう音が 飛び過ぎています 音程的には増2度 普通に言えば短3度 もっと簡単に言えば 半音3個分の隙間があります

この半音3個という隙間は 一般的には スケールとしては飛び過ぎなんです
基本的には スケールは全音又は半音で上下するのが基本で この半音3個と言うのは ハーモニックマイナースケールでは出てきますが これはあくまでもハーモニー(和音でもコードでも宜しい)を作るために便宜的に作られたスケールで 一般的では有りません これを使うと チゴイネルワイゼン! と言う雰囲気になってしまいますが とりあえず この項には関係有りません

そこで この隙間を埋めるために本来のCのメジャースケールに含まれるCの音を加えると 驚くほどスムーズなスケールになり 更にこの音はC#dim7の立派なテンションノートにもなりますので 一石二鳥 一挙両得 濡れ手に粟 棚から牡丹餅 五十歩百歩 何とでも言って下さい
そういう変化を加えています(音数が1個増えていますので3連符にしました)


Eはその結果を しつこく書いたものです

この都合が良いように変化させると言う事が大事なことで 理論なんかに拘ると こういうフレキシビリティーが失われ 音楽は硬直したものになってしまいます


段々疲れてまいりました
ここらでもう一度 音源を聴いてください
僕はその間 ちょっとトイレへ・・・


さて 先に進みましょう

Fは ディミニッシュコードのテンションノートの考え方です
 ディミニッシュコードのテンションは コードトーンの全音上で本来のスケール(この場合はCのメジャースケール)に含まれる音です
C#dim7のスケール内のノンコードトーン(コード外の音)は
D F A そして付け加えた C の音です
DとFの音は 残念ながらコードトーンの半音上なので あっちに行け! となってしまいます
AとCの音は これはもう 認める 正妻の子たるテンションです

Fの左側は 押しも押されぬC#dim7のコードトーンで 右側はノンコードトーンです そしてこのノンコードトーンの下二つは あっちに行け! で上二つは目に入れても痛くないほどの可愛いテンションです

だけど良く見てくださいね 右側の4つの音
この音は?・・・ Dm7の構成音そのものではありませんか
つまり 下二つの構成音までテンションだと認めてしまえば 何と
Dm7に向かうために わざわざそのドミナントとしておいたコードの中に 次に向かうべきコードが含まれると言う歪な関係になり これは近親相姦並みに具合の悪いことです

これはちょっと言い過ぎかも知れませんが
犯人が判って推理小説を読むような 味気ない感覚は否めません

だけど これは本来の理由ではありません

DとFの音をテンションにすると 本来の構成音と♭9の音程が出現するため 忌み嫌われるということが真の理由です
この♭9の音程は 言葉だけでも覚えておいて下さい

Gです
ちょっと待った! DとFが半音上で具合が悪いなら 両方ともシャープさせればOK? D#とF#にしてテンションにすれば良いじゃないか!

いや あの その音は 本来のCのスケールに無い音だから ちょっと難しい

何を寝言を言ってんだ! 誰が決めたそんなこと?
そんな考えだから 音楽が停滞するんだろうが ゴラァ! 構わねえから入れちまえ!

そして D#とF#は 紆余曲折を経て テンションと認められました 但し 今のところ妾腹 という扱いは 気の毒なようでもありますが・・・

そしてこの認知された子供が登場するドラマは紛糾して面白くなるように 鬼っこテンションを含むコードも 色んな変化を見せて音楽を盛り上げてくれます

そしてGの右側の音 DとFを#させることで テンションノートが構成する音はD#dim7になっているという 当たり前と言えばあまりにも当たり前な事実

そして この事実を元に コンディミの世界は拡がって行く訳ですが 実はそれほど拡がるわけでもないという 底が見えてしまったお話と 本日解説が漏れてしまった部分を 次回から引き続き書いていこうかと思っています




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posted by リッツ at 12:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | ディミニッシュ研究

2007年09月05日

ディミニッシュのアドリブ 第1歩

今回はディミニッシュコードに対するアドリブの第1歩です

先ずはディミニッシュコードをドミナント7thコードだと解釈してアドリブをする手法です
ディミニッシュと言う意識はありません

いつものように 音源 PDFファイル 画像 という構成です
聴いてみて下さい

音源



PDFファイルによるスコア

dk01-02.pdf

スコア画像

dk01-02.JPG


次はコンビネーションディミニッシュを意識したアドリブです
比較のために 同じアドリブラインを採用し ディミニッシュコードになる部分だけを コンディミにマッチするように3箇所だけ音を変化させています

音源



PDFファイルによるスコア

dk01-03.pdf

スコア画像

dk01-03.JPG


どうでしょうか?
何か違いが判りましたか?
僕には同じようにしか聞こえません
若干 コンディミを使ったほうが サウンド的には豊かになっているとも思えますが その分 コードフィーリングやトーナリティー(調性感)が希薄になっています

どちらを選ぶかは まあ その人の好みでしょう

ひとつ言えることは ドミナント7thでアドリブをする場合は コンディミのコンセプトも包括して使えますが コンディミを意識してアドリブを行なう場合 逆はありません
コンディミを使う場合 コードトーンの半音上の音は 出来るだけ主張しないように神経を使わなければなりませんが ドミナント7thでアドリブを行なう場合は そのような制約はありません


もしかしたら この曖昧で区別が付き難いコンディミサウンド
だけども

「このサウンドが好きで好きでたまらないんだ」

そういう方が1000人にひとりくらいは いらっしゃるかも知れません

そういうプレイヤーは そして そういうリスナーを喜ばせたいと心から思っているプレイヤーは コンディミを研究していけば良いかも知れません

だけども 単純なコードで 単純なアドリブすら出来ないプレイヤーや 単純なコードでも 十分にスリリングなメロディーを紡ぎだせるプレイヤーは ドミナント7thでアドリブを行なえば良いのではないかな〜と 思ってやまないリッツなんです


だけども 多くの方が ここまでの記事 チンプンカンプンだと思われているのではないでしょうか

次回からは 順不同ですが
・ディミニッシュコードって何?
・ディミニッシュコードの発生原因は?
・ディミニッシュコードを他のコードに置き換えると何か良いことがあるの?

そんなことを 少しづつ書き進めていきます

ある程度知識が出来れば 曲の途中に唐突に出てくる感があるディミニッシュコード

見た瞬間に 「はは〜ん あのコードか?! なるほどなるほど」と思えるようになるかも知れませんし ならないかも知れません

頑張ってみましょう!


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posted by リッツ at 09:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | ディミニッシュ研究

2007年09月02日

ディミニッシュのサウンド 第1歩

先ずは手始めに ディミニッシュのサウンドを聴いて 感じてみて下さい


音源です



音源のスコアです
見難い方は 下のPDFファイルをダウンロードして下さい
画面で見える方は 画面が良いでしょう

dk01-01.pdf

dk01-01.JPG

音源は以下のような構成です
ジャズでは最も一般的な TM/Y7 Um7/X7 と TM/U7 Um7/X7 というコード進行を題材にしました

それでは 解説をしますが 始めにお断りしておきます
内容はかなり高度なものも含まれますので 判らない方は100回読んでも判らないと思います
だけど それで良いのです あまり拘らずに こんなものもあるんだ と思いながら読み進めて下さい
ところどころに大事なことを書いていますので そこを見つけて下さい

それでは 解説を始めます

@普通のコード進行
 コードトーンだけを使ったヴォイシングです

Aディミニッシュを使ったコード進行
 Y7とU7の部分をディミニッシュコードに変えました
 A7=A7(♭9)=C#dim7 と
 D7=D7(♭9)=E♭dim7 という解釈です
 ベースラインにノンダイアトニック(スケール外)のクロマチック(上向・下降)が出現したことに注目下さい
 ここでも コードのテンションノートは使っていません

Bコンビネーションディミニッシュを使ったコード進行とヴォイシングの例
 3小節目のCをEm7に置き換え 半音下降のベースラインにしました
 コードにはテンションノートを使用しています
 ディミニッシュとドミナント7thのコード部分はコンビネーションデイミニッシュを使ったヴォイシングを採用しています
 最後のCは トニックコードに対するコンビネーションディミニッシュのヴォイシングを施しました(CのキャラクターノートであるEの音が含まれて居ないことに注目下さい)

さあ ココで一休みです

どうですか? 「チンプンカンプン」 そう思っていらっしゃる方が多いのではないでしょうか
「知ってるよ こんなこと」 そう思われる方も多いと思います
どちらでも良いのです
先に進みましょう


音源聴いて違いが判るでしょうか?
何か 劇的な変化があるでしょうか?

もともと メロディーがテンションノートになっているせいでしょうか
作成した僕自身は 同じようにしか聞こえません

@もAもBも 僕にとっては同じものです

今回の C#dimはA7 E♭dimはD7 これでアドリブをすれば良いのです

Bに関しては コンディミの手法でヴォイシングしていますが 結果は通常のテンションノートを加えたヴォイシングと 何等変りはありません

僕たち演奏者は 必要に応じて(むしろ普通に)@のコードの提示に対してBのようなヴォイシングを施し 実際の演奏をしています

Bのコード進行を聞いたとき 自然に@の変化形なんだと感じる耳が必要ですが それは経験や努力が必要なことは言うまでもありません
その経験の変わりに このような知識
その努力を効率的にサポートするために このような知識

知識では演奏は出来ませんが 上手に使うことは出来ます

そんなつもりで 読み進めて戴きたいと思います

次回は 上記のコードでの アドリブを考えて見ます

ディミニッシュはまだまだ色々出てきますので 楽しみにして下さい



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posted by リッツ at 11:19 | Comment(1) | TrackBack(0) | ディミニッシュ研究

2007年09月01日

コンビネーションディミニッシュを考える

ブログの読者の方から コンビネーションディミニッシュの使いかたや 弾き方を アドヴァイスして欲しいとのメールを戴きました

本来ならば エレキギターアドリブ講座の中で取り上げるべき題材なのですが ディミニッシュは結構難しいんですよ
そこで ディミニッシュは別に 研究会方式で記事をアップしていこうと思いまして 今日からの開始です


いつものように与太話だけで終われれば良いのですが それだとあまり興味を持って戴けそうに有りませんので いつものように サンプル音源や 譜例を示して 記事を進めて行こうと思います

今回は有りませんが エレキギターに欠かせないタブ譜も ふんだんに取り入れて 少しでも皆さんの役に立つ記事にしたいなと思っていますが 上手く行くかどうか・・・


で 音源 聴く〜?


アレレ!?・・?

ファイルマネージャーの調子が悪くて ちょっと今は ファイルのアップが出来ません

不本意ですが 今回は音源も譜例も無しで 与太話だけで進めさせて戴きます(ちょっと嬉しかったりして・・)

もちろん システムが復調次第 即座に 否 出来るだけ早く 音源も譜例もアップします


で    コンビネーションディミニッシュの話です


時々いるんですよ こんなギタリストが

「ん? この曲? どう弾くかって? 簡単だよ この部分はリディアンかまして この部分はコンディミで処理して 後は普通に弾いておけばグッド そんなに難しく考えることないよ! うん」


俺は即座に反応する(いきなり俺になっていますが 僕はこういう言葉は聞き逃しません 5m離れてたって すこし難聴の気が出てきた耳でも こんな言葉は聞き逃しません 戦闘モードに入った僕は 俺になってしまいます)

「何が うん だ この野郎! 馬鹿か? こいつは・・・」


リディアンかまして コンディミで処理 って 何を言ってるんだろう
曲の『弾き方』って そんな言葉で伝わるのだろうか?

僕はこういう奴には 過剰に興味を持つんです

一つは こんなことを言う馬鹿が まともにギターを弾けるわけが無い どうせ口先男なんだろう という 99%の確信と

もし凄く上手かったらどうしよう という0.5%の不安と

コンディミを上手く使っていらっしゃったら 後で教えて貰おう という0.5%の助平心

だけど 心配ない!

僕の経験上

こんな訳の判らないフレーズを口に出す奴のギタープレイは
訳の判らないギターフレーズの羅列

相場はこのように決められていて 事実もその通りに進行して来ました


研究会を始めるにあたり 僕の考えを先に書いておきます


世の中に 音楽の世界に コンディミなるものは存在します

正式には 「Conbination of Diminished」 和訳すれば 「デイミニッシュコードの組み合わせ」 かな?
もともとは デュークエリントンのビッグバンドで斬新なアレンジが施され その中の一つが ブルーノートをコードサウンドに取り入れた このコンビネーションディミニッシュです

そして現在では 与えられたディミニッシュコードにプラスして 全音上のディミニッシュコードを組み合わせて(全部で8個の音が使えますが 通常はその中から 4〜7個の音を採用します)ヴォイシングやアドリブに使うという手法を コンディミと称しているようです

(ココまでは良いですか?)

で ギター単体では このコンディミなる手法やコンセプトは 使えません


何故かって?

ギターは 最大6個 美しく素早く弾こうと思ったら 4個の音が限度です つまり コンディミを表現するには 一時に鳴らせる音数の制約が大き過ぎます


アドリブには使えるだろう!ですか?

アドリブの際は コンディミを意識せずとも 元のディミニッシュでアドリブすれば良いのです コンディミを意識してアドリブしても 結果は一緒です 頭の中で変換したり間違えたり 余分な作業が増えるだけ デメリットしか有りません


肝心のディミニッシュのアドリブの仕方が判らんから聞いてるんだ!

この講座で そのやり方を少しづつ公開して行きます
じっくり 腰を据えて 取り組んで見て下さい


それでも世の中にコンディミが溢れているのは 何か良い事があるんだろう?

有りますとも だけどエレキギターを弾く方は それを気になさらないで下さい
トランペットでは和音が吹けないように ギターで出来ないものは出来ません


コンディミの良さを教えてくれ

僕はあんまり感じませんが 一般的には 
刺激的なサウンド
曖昧なコードフィーリングやトーナリティーを利用した自由度のアップ

こんなものではないでしょうか
だけどこれは通常のディミニッシュやその他のコードでも同じことが出来ます


何でコンディミを悪く言うの

誤った解釈や使用法で 外れた音で音楽を表現する危険性を危惧するからです
外した音と 外れた音 の区別を付けたいからです


(ここまでで 頭が混乱して来たのではないでしょうか?)

そういう事で

外れた音や 外れた音楽を好む人
音楽には 一言で解決する魔法の呪文がある と期待している方
自分の耳よりも 他人の風評を重んじたい人

上記やそれに類する方々は 僕の記事を読んでも 何等得るところは有りません
そんな方々のためになるサイトは 沢山有りますので どうかそちらを訪問されることをお勧めします

そして そうでは無い小数の方々には
僕のつたない ディミニッシュ研究に お付き合い下さいますよう お願い申し上げます


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posted by リッツ at 12:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | ディミニッシュ研究
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